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映画『ジェイコブス・ラダー』4Kレストア 公式サイト

映画『マライコッタイ・ヴァーリバン』

2026.1.17(sat)

シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

trailer

introduction

インド・ケーララ州の鬼才リジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ監督。『ジャッリカットゥ 牛の怒り』で人間の狂気を描き、日本でも強烈な印象を残した彼が、マラヤーラム映画界の至宝モーハンラールと初めてタッグを組んだ壮大な話題作が『マライコッタイ・ヴァーリバン』である。

タイトルの「マライコッタイ・ヴァーリバン」とは、「山の砦の若者」を意味する言葉。その名の通り、山と砂漠、そして神話が交錯するような荒涼とした世界を舞台に、英雄的でありながらも人間的な矛盾を抱えた男の遍歴が描かれる。リジョー監督が得意とする寓話的な筆致と、独自のリズムを持つ映像表現が融合し、観る者を現実と幻想のあわいへと誘う。

彼は“魔術的リアリズムの第一人者”と称され、作品にはハリウッドの『ワイルド・ワイルド・ウエスト』から黒澤明の時代劇、インドの古典コミック「アマル・チットラ・カター」、さらにケーララの伝説的剣豪を讃える民謡群「ヴァダッカン・パットゥガル」まで、数多の文化的引用が散りばめられている。

幻想と民俗、アクションと詩情、芸術性と娯楽性を自在に行き来するリジョー監督ならではの映像世界。『マライコッタイ・ヴァーリバン』は、南インド映画が到達した新たな美と力の境地を提示する、唯一無二のシネマ体験である。

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story

砂漠の中のアディヴァラットゥル村に、放浪の武芸者ヴァーリバンと師のアイヤナール、その息子チンナッパイヤンが牛車で現れる。ヴァーリバンは「見えるものは真実、見えぬものはまやかし」とうそぶき、村の豪傑ケル・マランを素手で倒して村の守護者となる。彼の旅は続き、各地で戦いと出会いを重ねる。高貴な女性マタンギや踊り子ランガラニとの短い縁があり、彼女を救ったことでチャマタカンという男の恨みを買う。決闘に向かう途中、牛車に乗せた娘ジャマンティとチンナッパイヤンが恋に落ちる。
やがてヴァーリバンは、かつて修行を始めた地アンバットゥールに戻るが、そこは西欧の王に支配され、奴隷制と麻薬、銃で人々が苦しむ国となっていた。王妃の誕生祝いの日、ヴァーリバンは御前試合に現れ、賞金目当てと見せかけて王の暴政を終わらせるために立ち上がるのだった。

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director

監督:リジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ

1978年、インド・ケーララ州トリシュール県チャーラックディ生まれ。父ジョーズ・ペッリシェーリは舞台俳優であり、テレビや映画にも出演した性格俳優。祖父も同名で俳優として活動していた芸能一家の出身。リジョーはカルナータカ州ベンガルールで農業経営学を学んだのちコピーライターとして働き、その後、短編映画監督マノージ・ピッライの助手を務めながら、自ら短編を撮り始めた。

2010年に長編デビュー作『Nayakan』を発表。翌年の『City of God』ではマラヤーラム映画界に台頭した「ハイパーリンク・ムービー」の潮流に乗り注目を集める。転機となった『Amen』(2013)はキリスト教徒の村を舞台にした幻想的ドラマで高評価と商業的成功を収め、以降「魔術的リアリズムの映画作家」と評されるようになる。

『Angamaly Diaries』(2017)では11分間のワンショット撮影で話題を呼び、続く『イエス様 マリア様 ヨセフ様』(2018)、『ジャッリカットゥ 牛の怒り』(2019)、『チュルリ』(2021)でアヴァンギャルドな映像作家として国際的評価を確立。近年はスター俳優との協働にも挑み、『Nanpakal Nerathu Mayakkam』(2022)でマンムーティ、『マライコッタイ・ヴァーリバン』(2024)でモーハンラールと組み、スターの存在感に負けぬ強烈な作家性を発揮している。

フィルモグラフィー(長編劇映画監督作のみ)

2010年 Nayakan

2011年 City of God

2013年 Amen

2015年 Double Barrel

2017年 Angamaly Diaries

2018年 イエス様 マリア様 ヨセフ様 Ee.Ma.Yau.

2019年 ジャッリカットゥ 牛の怒り Jallikkattu

2021年 チュルリ Churuli

2022年 Nanpakal Nerathu Mayakkam

2024年 マライコッタイ・ヴァーリバン Malaikottai Vaaliban

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cast

モーハンラール

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1960年生まれ。ケーララ州ティルヴァナンタプラムで育ち、現在も同市に居を構える。学生時代はレスリングに打ち込むとともに、学生演劇でも活動した。映画デビュー作はファーシル監督(男優ファハド・ファーシルの父)による『Manjil Virinja Pookkal 』(未・1980)で、歴史的なヒットとなった。映画界に特別なコネもなく、同作のオーディションへの参加で勝ち得た役は、サディスティックな悪役で、この後しばらくは悪役出演が続いた。1984年の『Ivide Thudangunnu』(未)で主役として成功し、一足早く主演格となっていた8歳年上のマンムーティとともに、若手俳優として人気を二分するようになり、マラヤーラム語映画界での2人の並立は現在まで続く。のどかなコメディー『Poochakkoru Mookkuthi』(未・1984)もヒットし、以降コメディーは得意ジャンルのひとつとなる。1980年代後半のマラヤーラム語映画の「黄金時代」と呼ばれた時期に、パドマラージャンなど巨匠たちの手になる文芸的な作品群にも出演し、特に『Thoovanathumbikal』(未・1987)は高い評価を得た。また、ファーシル監督とのサイコホラー『Manichitrathazhu』(未・1993)は続く世代に大きな影響を与えた。

 

2000年代に入ると、40代になり重々しさを増した体躯と威厳を生かしたアクション映画『Narasimham』(未・2000)が大ヒットしたのを皮切りに、俗に「タンブラン・ムービー(お館様映画)」と呼ばれた家父長制礼賛的な作品に多く出演する。2010年代からは年間出演作数をやや絞り、様々なテーマを模索する。そうした中での新感覚のスリラー『Drishyam』(未・2013)は興行史を塗り替えるヒットとなった。以降も『Pulimurugan』(未・2016)、『L2: Empuraan』(未・2025)などのヒット作がある。デビューから一貫してファンの心をつかんでいるのは、皮膚を被るかのように役になりきる天性の演技力。「完全なる俳優(Complete Actor)」の称号は2009年に公式サイトを立ち上げた際に業者がつけた。一般には「ラーレーッタン(ラール兄さん)」と呼ばれている。マラヤーラム語以外にも、ヒンディー語や他の南インド言語の出演作が若干ある。インドの映画人としては最高の表彰である「ダーダーサーヘーブ・パールケー賞」(2023年度)を国から授与された。

ソーナーリー・クルカルニー

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1988年、マハーラーシュトラ州プネーに生まれる。幼少期より古典舞踊バラタナーティヤムの訓練を受ける。モデルを経験したのち、2006年にマラーティー語のテレビドラマで演技者としてデビュー。映画では同年のマラーティー語の『Gauri』(未)が初出演作。翌2007年の『Bakula Namdeo Ghotale』(未)の演技が評価されてブレイク。以降もマラーティー語映画を中心に活躍する。ほかに『Natarang』(未・2010)、『Hirkani』(未・2019)などが代表作。本作『マライコッタイ・ヴァーリバン』(2024)はマラヤーラム語映画への初出演。なお、1974年に同じくプネーで生まれ、『アルターフ 復讐の名のもとに』(2000)などに出演している女優ソーナーリー・クルカルニーとは別人。

ハリーシュ・ペーラディ

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1969年、ケーララ州北部コーリコードに生まれる。マラヤーラム語の演劇人として活発に活動し、テレビにも出演していたが、記録に残る初の映画出演は、40歳に近くなってからの『De Ingottu Nokkiye』(未・2008)の脇役としてで、注目を浴びたのは『Left Right Left』(未・2013)によって。左翼政党を牛耳る冷徹な巨魁を演じて強い印象を残した。以降、強面の悪役俳優として引っ張りだこになる一方、タミル語映画ではややコミカルな役での出演が多い。日本でこれまでに上映された出演作は全てタミル語作品で、『ヴィクラムとヴェーダ』、『マジック』(ともに2017)、『囚人ディリ』(2019)、『スルターン』(2021)、『ヴィクラム』(2022)、『バーラ先生の特別授業』(2023)がある。

ダーニシュ・セート

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1987年、カルナータカ州ベンガルールに生まれる。姉のクブラーは『ガリーボーイ』(2019)などに出演した女優・テレビ司会者。ダーニシュはラジオジョッキー兼スタンダップ・コメディアンとして活動を始める。ユーチューバーとしても人気で、映像作家サード・カーンとともに立ち上げたユーチューブ・チャンネル「Dan Dan Saad Saad」でのナンセンスなコントが人気となった。2014年からはテレビのリアリティーショーのホストを務め、知名度を上げた。映画デビューは、ローカルな風刺ネタがか満載のコメディー『Humble Politician Nograj』(未・2018)の主演で。その他の出演作に『チャーリー』(2022)がある。本作『マライコッタイ・ヴァーリバン』(2024)はマラヤーラム語映画への初出演。

『マライコッタイ・ヴァーリバン』

原題:「Malaikottai Vaaliban」 2024年|156分

監督・脚本:リジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ/撮影:マドゥ・ニーラカンダン/音楽:プラシャーント・ピッライ/出演:モーハンラール、ソーナーリー・クルカルニ、ハリーシュ・ペーラディ、ダーニシュ・セート、マノージ・モーゼス、コタ・ノンディ

字幕翻訳:藤井美佳/字幕監修:粟屋利江

提供:JAIHO 配給: グッチーズ・フリースクール 協力:安宅直子

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